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 今回は、「ことば」の話です。

 大震災のニュースで、芸能人やスポーツ選手が「元気(勇気)を与えたい」という言葉をよく使いましたね?

 大地震や大津波による被害で心に大きな傷を負い、日々不安な生活をしている人びとに、何とか元気を取り戻して欲しい、そんな真摯な気持ちから出た言葉だと思います。

 ところが、ある日あるラジオ番組を聴いていると、こんなリスナーの投稿に出会いました。

 「何様のつもりだ。『元気を【与える】』とはひどい上から目線な言葉だぞ!」

 えーーーーーっとですね。
 正直、面くらいました。あれ? あれはそんなに上から目線な言いまわしだったっけ? 私個人は、全然気にもせず聴き流していたのでびっくりしました。

 そこで、ふだん言葉に敏感になろうなどと言ったり書いたりしている手前、このままにしておいてはいかんと思いました。

 ……こういうときに図書館にいると便利ですね、さっそく「広辞苑」を引いてみましたよ。

あたえる【与える】
 ①自分の物を目下の相手にやる。授ける。例:「知識を与える」
 ②影響・効果などを、相手にこうむらせる。例:「感銘を与える」「不安を与える」
 ③特別の配慮を、相手にほどこす。例:「便宜を与える」「猶予を与える」
 ④仕事・課題などを、課する。あてがう。例:「役を与える」
 ⑤(数学などの用語)前提として所与のものとする。例:「与えられた関数」


 おそらく、ラジオに投稿した人は、上の「①目下の人にやる・授ける」「③特別の配慮を、相手にほどこす」の意味合いを、そうとう強めに受け取ってしまったんですね。

 いっぽうで、②の例で示したように「感銘を与える」というのと同じような意味合いでの「与える」であれば、「元気を与える」「勇気を与える」という言い方もそれほど「上から目線」じゃないかもしれない。

 つまり、広辞苑にしたがえば、このリスナーさんの受け取り方も、私の受け取り方も、どちらも正しいってことになります。

 でも、「元気を与えたい」と善意で言っている人の立場に立ってみると、「上から目線」なんて誤解されるのは、たいへん残念なことですよね?

 いらない誤解は、最初からされないように注意しておけばいい。

 ……そう、言葉に敏感になろうっていうのはそういう意味で、誤解されないように、あいまいじゃなくはっきりと真意が伝わる言葉を使えばいい、ということなんです。

 「元気を届けたい」とか、

 「勇気を差し上げたい」とか、

 絶対に「上から目線」と感じない言い方を考えればよかったんですよ、最初から。

 みなさんが仲良しの友達と話しているときは、少々乱暴な言葉を使ったり、間違った言葉を使っても、相手がちゃんと分かってくれて、誤解も少なく話が通じますよね?

 でも、どこの誰が聴いているか分からないという場面で言葉を使うときは、本当に誤解なく言葉を使わないといけないから大変!

 みなさんもこれからの人生で、たとえば市会議員選挙に立候補して演説したり、学校の先生になって、生徒みんなの前でしゃべらなくてはいけなくなったりする場面が出てくる人もいるでしょう。

 今のうちから、「自分の気持ちや意見を正確に伝える練習」はしておいた方がいいですよ。

 本意じゃない「誤解」をされると、もうほんとうにつらいから。
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2011.04.27 Wed l 図書館 l COM(0) TB(0) l top ▲
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