県の学校司書部会の大きな主催行事はもう終わりましたから、記録のためと若干の解毒も兼ねて(苦笑)、事務局として今年いちばん困った件について書いておきたいと思います。

 それは、執行部~各地区役員への連絡網が完全に機能したことがただの一度もなかった、ということです。これは誰それが悪い、という個人の資質に還元する話ではなく、仕組みの問題です。

 年度初めの地区役員会議において、事務局としての私は、「今後すべての連絡は原則としてメールで行います。メールを受信出来る体制を整えておいて下さい」と宣言しました。

 これまで、電話だったり、ファクスだったり、まれに郵便だったりしていたものを「メールにする」としたわけです。それは今年度だけの手間を考えてのことではなく、今後も「地区回り持ち」で会長・事務局を引き受けていくときに、「事務作業の省力化」は絶対に必要だと考えたからです。

 司書部会の役職というのはそもそも、雇用が保障された正職員の「多少の無理は正職員だから大丈夫」という立場を前提としていたものでした。ところが今は、臨時・嘱託の司書が大多数を占めるようになり、公立高校の司書に至っては、所謂「チャレンジ雇用」で雇用された、司書資格のない単年契約事務員が増えてきています。
 勤務時間も、正職員に比べれば短く、積極的なボランティア精神がなければ役職など受けられるものではありません(念のため書いておきますが、この下りは雇用主への批判ではなく、単なる事実の指摘です)。

 そうした中で、役職を受けた人間の負担を少しでも軽くするための体制作り、その種まきのつもりで「メール連絡」の徹底をお願いしたのです。メールで全ての連絡が取れるようになれば、今まで個々の役員へ電話したりファクスを送ったりしていた面倒が省かれ、本来やるべき業務へ注力できるようになるはずです。

 ……で。

 メール連絡を開始して、明らかになった問題点のいくつかを列挙しておきましょう。

1.司書にメールアドレスが与えられていない学校がある。

 連絡の効率性という点から考えると、本来は個人アドレスを持っていてほしいところですが、こればかりは自治体の方針ですから何ともしがたい部分はあります。また司書が自由に使えるパソコンがない、という学校があったりして、司書がおかれた環境もさまざまでした。
 いっぽうで、自宅で使っている個人アドレスを申告してくれた地区役員さんも居て、これは助かりました。

2.学校の代表メールアドレスに送った場合、間違いなく司書に渡される仕組みがない。

 今県下の学校にはほぼ100%ホームページがあり、学校の代表メールアドレスも記載されていますが、今年度、せっかく送ったメールを司書が管理職から受け取っていない、ということがしばしば発生しました。また、ホームページの自治体全体でのリニューアルが入り、代表メルアドが変わってしまった学校があり、さらに言えばその変更の連絡がなかった、ということもありました。

 あと、「パソコンが苦手」というだけの司書さんもいらっしゃったのですが、今はパソコンが使えるというのが特殊技能ではなくなりつつあるという時代の流れも踏まえ、いずれは解消される問題点だと思います。

 もうひとつ、高校の司書部会の組織が、先述の雇用問題もあってほぼ崩壊状態にあり、代表して連絡係を務めてくれる司書の方がいなくなってしまっています。やむなく全校ファクスという非常手段を今年度は何度も用いることとなりました。
 これは個人で持っていたiBook G4の内蔵ファクスモデムを使って送信を自動化できたので「私は」何とかなったのですが、次年度以降後任の方が同じ手を使えるとは限らないので、今後の課題です。

 ひとつの県に広がる組織では、スムーズな意思疎通が大切。これが身にしみた1年でした。そしてそれがどれほど難しいかも痛感した1年でした。
関連記事
スポンサーサイト
2011.11.13 Sun l 図書館 l COM(4) TB(0) l top ▲

コメント

今年から…
こちら長崎の県立高校では、今年の夏からシステムが大幅に変わりました。
それまでは、学校宛てにしかメールは送ることができなかったのですが、個人アドレスが配布され、直接先生方にも送ることができるようになりました。
ただ、まだ慣れていない(=自分のアドレスをチェックしない)先生方が多くて、学校宛てに送った方が確実に届く場合も…。
今後は定着していけばいいと思いますが。
2011.11.14 Mon l 地理. URL l 編集
Re: 今年から…
 >地理さん

 「自分のアドレスをチェックさせる」ためには、一度重要な連絡を見落として自分が痛い目にあうしかないような気がします(苦笑)。県教委自身が「今後は個人宛に送る」と公式に宣言してしまえばいいことなんで、今後そうなるといいですね。
2011.11.14 Mon l keep9. URL l 編集
No title
こんにちは。
文面を見て、ご苦労がしのばれると同時に
「どこでも事情は同じだな」
と“苦笑”してしまいました(失礼)。
これは、私の偏見かもしれませんが…
やや年配の方、中堅以上の長老格の学校司書ほど「唯我独尊」なのか「我が道をゆく」なのかはわかりませんが、同業者相互の連絡やコミュニケーションに重きをおかない方が多くみられました。
以前、私は
http://d.hatena.ne.jp/hatekupo/20091117/1258464950
というエントリで、名刺を持つことを邪道とする風習にであったことを書きました。
わが県独自の悪習なのかもしれませんが、案外個々の学校司書が「コミュニケーション」を重視しているかがポイントといえるかもしれません。
2012.04.30 Mon l hatekupo. URL l 編集
コメントありがとうございます。
 >hatekupoさん

 コメントありがとうございます。

 自作の名刺を私も持っていますが、これはやっぱり天職と思っている社会教育……特に図書館に関係して ……の分野で仕事をしていきたい(食える程度に)と目論んでいる自分としては、とにかく名前を知ってもらう、仕事っぷりを知ってもらうことが優先課題だからですね(笑)。

 あともうひとつ、司書の仕事とは別のこちら(http://bit.ly/IDIGZp)とかこちら(http://bit.ly/IiwOc2)に関して、名刺があった方がなにかと便利なのです。

 私の場合、小売業で働いた経験のほうが遙かに長く(14年くらい)、本棚は売場で、どうやって売れない(読まれない)本を売る(読まれる)ようにするか、を考えるのが楽しい、というところです今のところ。
2012.05.01 Tue l keep9. URL l 編集

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://amenhotep.blog22.fc2.com/tb.php/105-936d8b97
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)