らりあんさんのブログのコメントでも書いたのですが、今話題になっている(問題になっている?)本「ニッポンの嵐」の取扱についてのうちの職場の対応は、「当面、2冊とも貸出可とする」でした。

 校長先生の最終判断を仰ぐまでに至らず、図書館担当教諭の先生の了承を得た上での、司書の私の判断ということになります。

 この本に限らず、希少性の高い、高価な(と思われる)本を貸し出すかどうかの判断材料としては、私は以下の3点が各学校でどう違うかが重要だと考えました。


1.司書が専任で毎日常勤で勤務しているか

 開館時間の中で、司書不在の時間がある場合、仮に教諭の立ち会いがあったとしても不正に持ち出されるリスクが高くなります。
 図書館内を一番よく把握しているのは司書であり、校長を除けば管理責任は司書にあることから、責任を取れる人間がいない時間に開館されていないこと、は必要条件だと思います。


2.システム化(電算化)が完了していて、貸出履歴が簡単に追え、延滞者への督促が容易なこと。


3.生徒の気風(!)


 実は「生徒の気風」がいちばん大切な要素だと思います。本を大切に扱うとか、きちんと貸し出し手続きをしてから本を持っていくとかいう生徒の気風……遵法精神といってもいいですが……がないと、どれだけ環境や仕組みが整っていても紛失のリスクはなくなりません。
 幸い、うちの職場の場合にはこの点についての心配がほとんどと言って良いほどなかったことが決め手でした。


 ……現在、2冊とも貸出中。1冊は既に返却され、次の生徒に貸し出されて行ってます。

 とりあえず、まずまず順調と言って良いでしょう。
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2010.09.19 Sun l 図書館 l COM(4) TB(0) l top ▲

コメント

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2010.09.21 Tue l . l 編集
そうですね。
 ○学生で、ルビもなく決して子ども向きとは言えないあの本を充分に読みこなそうというのは、かなりのツワモノだと思います(笑)。本当は持ち帰ってひとり占めっぽく読みたいんでしょうけど。

 今回は「嵐」でしたけれども、本文で考えた貸し出し条件は、基本的に「高価で、しかも容易に買い直しが出来ない本」全てに当てはまることだと思いますので、司書としては今後同様の事例が発生した時には、首尾一貫したルールという方針でいきたいものだと考えてます。
2010.09.22 Wed l keep9. URL l 編集
No title
keep9様

残念ながら、私が勤務している2校は、2校とも、この3つの条件は“全て”満たしていません。
私の中ではもちろん、このような条件的な危機感を持ったうえで、コミュの方では意見を述べさせていただきました。
特に1つ目の条件に関しては
私の知る限り、この国では満たしている学校の方が少ないという現状があります。

また、たとえばkeep9さんが掲げられるようなルールをそれぞれの学校司書がしっかりと持っているかどうか・・・・
そのような危機感を持つがために、警鐘的にコミュでは書きました。
しかしながら、私は自分の見解を押しつけるつもりはありません。
確かに、疑問を投げかける書き方はしましたが、
私の書き方がそのような誤解を招いたのでしたら、お詫びいたします。
2010.09.23 Thu l ろくべえ. URL l 編集
コメント多謝
 >ろくべえさん

 コメントありがとうございます。

 おそらく、ろくべえさんの環境と、私の勤務している九州の小さな市とは司書の配置状況も校風も全く違っているのだろうなと想像していました。

 専任として入れない状況の下では、こういう本は「司書が居るときにしか閲覧させない」「貸出はしない」という扱いをせざるをえないだろうと思いますね。私が担当であってもそうします。

 ちなみに、うちの市でも生徒の荒れ具合(としか表現できませんが)が中学校ごとに違うため、2冊とも貸出にしているのはうちの学校だけです。

 このエントリでルールをわざわざ明文化してみたのは、まさに「ルールをそれぞれの学校司書がしっかりと持っているかどうか」というろくべえさんの疑問を私も持っていたからだ、と今になって気づきました(ちょっと前ですが、twitter上でも「取扱どうしてますか?」と意見を求めるツイートが飛んでいましたし)。

 最近少しずつ訪問が増えているこのブログですが、何らかの形でこのエントリが広がって、司書ひとりひとりが考えるきっかけになってくれればと思っています。
2010.09.23 Thu l keep9. URL l 編集

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