下に載せているのは文庫版の表紙ですが、職場のために購入したのは単行本版のほうです。


アイの物語 (角川文庫)アイの物語 (角川文庫)
(2009/03/25)
山本 弘

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 ちなみに単行本版の表紙はこちら。

アイの物語(単行本版)

 「アイの物語」を読了した上で、唐突に平井和正の「メガロポリスの虎」を思い出した。

 マシンと人間との関係……特に結末にいたって示される関係は、両作品とも相似形を表しているように感じたのだ。時代の制約から、「メガロポリスの虎」のそれは人間の都市と自動生産機構の集中管理を担ういわば「マザーコンピュータ」が持つ、人間くさい母親・女神的属性として現れるけれども。

 そしてまた、結末までたどり着けば、それは故・小松左京の「虚無回廊」(未完)のAEを思わせる未来が待っている。絵になる壮大なイメージだ。

 ふだんローティーンの子たちと接していて思うことだが、本来SFの読者であるべき子供たちは、逆に人間としての日常感覚に捕らわれすぎていて、こうした細部と土台をしっかり固めた上で人間の想像力を飛翔させる物語はとっつきにくいかもしれないな、と思った。

 私自身はとても面白かったし、読解力があって思考の柔軟な中高生には、ぜひ読ませたい作品です。
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2011.08.15 Mon l 書評 l COM(0) TB(0) l top ▲

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